2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

わたしはあなたに間違えて笑いかけた。それはどうにも操縦しきれない外殻だった。夜の深きに落ちる誘いをあなたは丁寧に受け止めて、汚い地下道をふたりで歩いた。あなたはわたしをタクシー乗り場まで送り、はじめてひとりで乗ったタクシーの車内で振り返り…

喉元

かの日の恍惚掘り返して親指滑らせ綴る液晶に並ぶ文字達を思えど確かな記憶などどこにもなく延命措置を行う様に膨らます虚像だけが私の安寧私の愛 寂寞に映る激情も琴線を握る共鳴もここにはなく2錠の薬が廻る体内で血流は昇るのをたびたび辞め眩む間に感じ…

星は降るもの手は繋ぐもの

高校生のとき古着屋で買って壁に飾っていたピンクのワンピースをようやく着る気になった20歳。昨日の夜はピンクの花柄ワンピを2着ポチッた。いまのところ歳をとるほどピンクへの抵抗がなくなっていく、わたしのラブリーの雛形よ。だとしたら容姿を制服に征服…

remain

おもかげを目で追うわたしのように残留するわたしと目を合わす夜があなたにもあるだろうか。切望を描いた二年前、雛形を描いた一年前、パッチワークの繋がりを描くいま、こうして新しい繋がりに流れてゆく。どうせこれからも。ピンク色だけじゃもう足りない…