2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

並行の線

隣で眠る貴方を見ていた。なぜわたしの前でそんなに安らかに眠れるのかわからなくて、その瞑られた瞳の綺麗な並行の線を見ていた。 誰もわたしをわたしの望むように抱擁できやしないだなんて、なぜあれほどまで自己の何かを守るように思い続けていたのかわか…

かつて

かつて憧憬だったあの冬へ、かつて切望だったあの人へ、かつて共鳴したあの確信へ、 濁りを増して、消えるのではなく覆い隠すよう。わたしの切望は形を変えて、いまも胸元で蟠ってる。その蟠りだけがかつてと何も変わらない苦しさをわたしに与え、その苦しさ…