星は降るもの手は繋ぐもの

高校生のとき古着屋で買って壁に飾っていたピンクのワンピースをようやく着る気になった20歳。昨日の夜はピンクの花柄ワンピを2着ポチッた。いまのところ歳をとるほどピンクへの抵抗がなくなっていく、わたしのラブリーの雛形よ。だとしたら容姿を制服に征服されていた学生時代の精神性はどれだけ窮屈だったといえるだろう、同級生への窮屈さに抗った当時の自分は強迫観念に襲われて癇癪起こしながら白一色を着飾ることに縛られていた。オシャレをしているだなんて言える出来ではなかった。

そういう病質三昧の生活をやめたいのにもう取り返しはつかなくて、けれどわたしの泥濘に塗れる日々を見下すあの子のもつ毎日バイトに繰り出せるような健康体だってあなたが創ったものじゃないでしょう。ひとりで成し遂げたことなんてだれにもなにもない、星が降るような愛の偶然も身を窶す篝火さえパッチワークのように繋がって、わたしたちはかたちづくられている。どうかその多様な欠片たちとうまく手を繋いでいられますよう。