歌が歌いたい

歌いたい歌があるのに、わたしの声は揺れて揺れて、それはもう醜く聞こえて仕方ない。描きたい絵があるのに、絵の具の積層は価値を有さないまま過去になっていく。連ねたい言葉があるのに、「あるはずなのに」という思いだけがより強くある。

どれほど涙を垂れ流しても、すぐに乾きゆくそれは、流れた証も残せないまま、垂れ流すという選択をすることさえいずれできなくなる。

なぜわたしはここにいるの?ここが相応しいからでしょうね。屑籠の中にいるような心地だった頃だって、重大な欠陥は自分自身にあった。

このまま終わる。