しろたえのきみ

きみというひかりがどんな篝火も跳ね除けるためのラビットフットのように、このからだなどいくらでも切り落としてもかまわないと思うぼくは、きみを愛していると何度でも言おう。

サイテーな値から始まったぼくという個体に、灯台のまわる燈を追うこのまなこのふたつを備えたさだめの、憎らしく愉快な人生の傷口に滲むリンパ液が、ぼくという赤瑪瑙を包むしろたえのきみであればいい。